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順送プレスと単発プレス
プレス加工は短時間で大量の製品の生産を可能とする加工技術です。材料は薄い金属の板で、金型に薄い金属を挟んで高い圧力で金型の形に製品を生産します。
この生産方法によって製品の生産を行いますが、プレス加工には『順送プレス』と『単発プレス』があります。
今回は順送プレスと単発プレスがどんなプレスなのかを簡単にお話いたします。
【順送プレス】
順送プレスというのは順に送られてくる製品を加工していくというプレスのやり方です。
簡単に言えば一つの機械でいくつもの工程が行われ、完成品に近い状態または完成品に加工する事ができます。
一つずつ違う加工を施す事ができるので、より複雑な形の製品を生産する事が可能となるわけです。
順送プレスではない場合は一つの工程が終わったら別の機械で加工して、といった作業をする必要があります。
すると製品をつくってその製品を別の機械にもっていって、そこで加工したら別の機械までもっていくという作業を繰り返さなくてはなりません。この移動させてセットして加工する時間はロスになります。
時間のロスがあるとどうしても人件費などがかかるので一つ当たりのコストが高くなりがちです。このコストをカットできるのが順送プレスというわけなのです。
ちなみに順送プレスは加工速度をコントロールする事が可能です。
そのためより精度の高い製品の生産を行うのに向いているのです。
【単発プレス】
単発プレスは1つの工程で1つの製品の生産を行う技術です。基本的に人が操作して製品の加工を行いますので、自動的に製品の生産を行う事はできません。
当然ですが人が一つ一つを加工していくので順送プレスと比べると時間がかかります。プレス加工と言うと大量生産に向いている加工技術というイメージですが、単発プレスは例外でしょう。
なので大量生産というよりは試作品を作ったりするのに向いているかもしれません。
メリットとしてはプレス機械本体の価格が安いので入手しやすいという点でしょう。
どちらの機械でも『穴あけ』『曲げ加工』『バーリング加工』『つぶし加工』『絞り加工』『打ち抜き加工』が可能です。