最小肉厚の確保とリブ追加による湯回り不良・強度低下の同時解消
| 課題 | 湯回り / 重量 |
|---|---|
| 提案効果 | 品質向上 / 鋳造欠陥回避 / 軽量化 |
Before
軽量化を目的として、部品の一部に肉厚1mm以下の薄肉箇所を含む設計でご相談をいただきました。ロストワックスは自重で金属を流し込むため、薄肉部には押し湯がきかず、湯が回り込みにくいため、薄肉部では充填前に溶湯が凝固してしまい鋳造欠陥が生じやすくなります。
SUS・炭素鋼でのロストワックス鋳造における推奨最小肉厚は一般的に2〜3mmとされており、1mm以下の薄肉部では安定した充填が困難な状況でした。また、肉厚不足による強度低下も懸念事項として挙げられていました。
SUS・炭素鋼でのロストワックス鋳造における推奨最小肉厚は一般的に2〜3mmとされており、1mm以下の薄肉部では安定した充填が困難な状況でした。また、肉厚不足による強度低下も懸念事項として挙げられていました。
After
まず、機能上問題のない薄肉箇所を推奨最小肉厚の2mmに統一する設計変更をご提案しました。次に、形状的に薄肉が避けられない部位については、その箇所へ優先的に溶湯が流れるよう湯流れ方向とゲート位置を見直しました。さらに、肉厚を増したことによる重量増加を抑えつつ強度を確保するため、ロストワックスの複雑形状への高い対応力を活かしてリブを追加する形状提案も併せて実施しました。リブは薄肉部を補強すると同時に溶湯の流れを促進する効果もあるため、湯回り改善と強度担保の両立を一つの設計変更で実現できます。これにより、湯回り不良のない安定した鋳造品質と必要強度の確保を同時に達成しました。 