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技術情報・技術コラム
column

2022.03.14

数個〜十数個レベルの試作鋳造に最適なラピッドプロトタイビングとは

みなさん、こんにちは。

今日はロストワックスの製法で超短納期で安価に鋳造できる方法のご案内です。

ただし、最初に言っておきますが、量産向きではありません。

数個〜十数個レベルの試作鋳造には、絶対おすすめの製法なんです。

その名も「ラピッドプロトタイピング (Rapid Prototyping)」!

なんだかカッコいい名前ですよね。

「Rapid」は英語で「高速」って意味です。

関西人なら南海電車の「ラピート」を思い出したんじゃないかな。「鉄人28号」みないな電車ですね。(笑)

ラピートはドイツ語なんですが、同じ意味なんです。

「Prototyping」は英語で「試作」って意味です。

よく「プロトタイプ」なんて言いますよね。

ですから、合体すると「高速試作」!・・・・・・まんまです。笑

呼び方ですが、「ラピッドプロトタイピング」って長いので、業界では「RPシステム」と呼ばれる事が多いですね。

ラピッドプロトタイピングの製法

では、どんな製法かというと、みなさんの会社でも最近もてはやされている

「3Dプリンター」を使われているんじゃないですか?

「あっ!」と気付かれた方、冴えてます!

そうなんです。3Dプリンターでワックスモデルを作っちゃうんです。

3D設計できれば、机上でもマスターモデルを作ってしまえるわけですね。

「よし!3Dプリンターもあるし、早速やってみるぞ!」と思われた、そこのあなた。

ちょっと待って下さい。

そんな簡単に出来たらみんなやってます。笑

3Dプリンターによる造形方法は多岐にわたっています。現在では以下の方法が有りますね。

  • 熱可塑性樹脂を押出し積層する方式(FDM)
  • 光硬化性樹脂を用いる光造形方式(SLA)
  •  粉末の溶融接着剤を積層する方式(SLS)
  • 粉末や硬化触媒を吐出させ積層する方式(Ink-Jet法)
  • 薄膜の紙を積層する方式(LOM)

しかしながら、ロストワックスのマスターモデルとして使用するには、セラミックコート後に

マスターモデルをどうにかして、完全に溶かし出さないと、満足な鋳造結果を得る事が難しくなります。

もちろん、上述した一般的なプリント材料は主にプラスチック素材であり、その種類によって

セラミックコートした鋳造型を焼成しても、プラスチックが溶けて焼きついてしまい、

きれいに溶かし出す事はできません。

プラスチック燃やした際、大きく分けて二つに分類されます。

「気体生成型」と「炭化物残留型」です。

読んで字のごとくですが、「気体生成型」でないと、残留物が残るという訳ですね。

ただ、プラスチックを燃やした時に発生する気体で、有毒性の気体を発生させる場合が有ります。

ときおり社会問題にもなるダイオキシンがその代表格ですね。

ダイオキシンが発生する理由

では、ダイオキシンがどうして発生するかを簡単に説明しておきましょう。

燃焼温度がとても重要になるのですが、塩素化合物と芳香族化合物が300℃〜400℃で燃焼すると発生しやすいようです。

その昔、ゴミ焼却炉の燃焼温度を上げる事が難しく、ダイオキシンを発生させる事があったようですが、

現在では各都市の焼却炉は高性能化し、800℃〜900℃で燃焼させてダイオキシンの発生を抑えているようです。

ダイオキシンを発生させる塩素化合物のプラスチックには、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン (PVDC)があり、

芳香族化合物のプラスチックには、スチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などがあります。

これらの中にも「気体生成型」は含まれていますから、安易にマスターモデルにする事は非常に危険と言えます。

最後に

ちょっと、脅してしまいましたが、やはり餅は餅屋!

太陽パーツでは、RPシステム専用の3Dプリンターフィラメントを準備しております。

「試作で鋳造なんて、、、、、、」なんてお悩みの方は、ぜひ一度われわれにご相談ください。

最適な製法で、最安値でご提案させていただきます。

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