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アルミニウム合金とは? ~2~
2020.01.06
【加工について】
次にマンガンと合わせた合金は3000系と言われ、強度を高めるだけではなく溶接性もアップしている合金です。
2000系ではなかった耐食性にも優れています。
シリコンを添加したアルミニウム合金は4000系と言われ、耐熱性や耐摩耗性そして膨張性も少ない合金です。この膨張性が少ない特性を活かし、鍛造ピストンなどの材料によく使われています。
マグネシウムとの合金は5000系と呼ばれており、アルミニウム合金の中でもこの合金が最も広く活用されています。
高い強度を誇り溶接性にも優れているため、溶接構造材(船や化学プラントなどで使われている)として使われています。
ここまではアルミニウムと他の金属一種類との合金でしたが、実は二種類の金属との合金も利用されています。
その一つが6000系と言われているマグネシウムとシリコンを合わせた合金です。
これは耐食性や強度が高く、純アルミニウムをさらに強くした性質を持っています。軽くて錆びずに丈夫で加工がしやすいという理由から、建築用のサッシなどに使われています。
最後に7000系のアルミニウム合金ですが、亜鉛とマグネシウムと銅の合金になります。この合金はアルミニウムを含む4つの金属の特徴を兼ね備えた金属で、非常に強くて軽い素材なので航空機に使われています。
また、スポーツ選手が使う用具などにも広く使われています。
このようにアルミニウム合金というのは、アルミニウムの弱点を補い、美しくて軽く丈夫で長持ちする製品を生産するために活用されているのです。