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切削加工に切削液が必要な理由って?
切削加工を行う時には様々な工夫がされています。さらに同じ切削加工であってもフライスと旋盤では加工の方法も違います。それぞれがその特性を活かせる部品の加工を行って製品が生産されていくのです。どちらの加工でも共通しているものが一つあります。それは『切削油』を使用して製品の加工を行うという点です。ところでこの切削油はどのような働きをするのか、今回は切削油をなぜ使うのかについてをお話いたします。
切削油は大きく分けると原液のまま使うタイプと、水で薄めて使うタイプとに分けられます。この二つにはそれぞれの役割があって、原液で使うタイプの切削油は潤滑剤としての役割を果たします。フライスなどで加工したり汎用旋盤などで加工する時に起こる摩耗や熱から刃物や製品を守る働きがあります。切削油を使う事によって加工箇所の仕上がりがキレイです。これは切削油によって摩擦が軽減されるためですね。では水で薄めて使うタイプの切削油はどんな時に使われるのかというと、NC旋盤などのように高速で回転している材料を、刃物を当てて削っていく時の熱を冷却する働きがあります。金属は熱で溶けだして製品に巻きついてしまったりして不良品になってしまう事があります。これを冷却のための切削油を使う事で防ぐ事ができるのです。また、熱による刃物の寿命を延ばす働きもあります。
ご説明したように切削油には「潤滑油」としての作用によって、製品の仕上がりを美しくする点と加工の時の冷却の働き、そして加工する時の熱によって製品と切粉が溶着するのを防ぐ働きがあるのです。もちろん切削油を使う事によって加工に使用する工具の寿命を長くするという働きも忘れてはいけません。さらに製品の精度を安定させる働きにもつながっていきます。切削油一つにしてもちゃんとした役割があるのです。え切削油のメーカーでは用途に応じた様々な特性の切削油を販売しています。その中から最も加工にふさわしい切削油を選ぶ事も必要なのです。
太陽パーツでは切削加工についてのご相談も受けつけております。ぜひお気軽におたずねください。