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2022.03.14

ロストワックス鋳造で作られる製品について

みなさん、こんにちは。ロストワックスコラムです。

今日は「ロストワックス鋳造で作られる製品」と題して、日頃どんな所で目にしているかをご紹介したいなと思います。

ロストワックス鋳造の特徴を思い出してみてください。

  1. 多様な金属が鋳造できる。
  2. アンダーカットや中空など複雑な形状の鋳造ができる。
  3. 面粗度が美しく鋳造できる。
  4. 砂型など他の鋳造法より鋼材に近い強固な鋳造物ができる。

製法は馴染みないけど、実はこれら特徴を活かした製品が身の回りにたくさんあるんですね。

女子が大好きなアレ作りに流行ってます!

女子が大好きと言えば、そう、アクセサリーですね。

アクセサリーには主に貴金属が使われますが、ロストワックス鋳造では金でも銀でもプラチナでも、なんでも鋳造できちゃいます。

量産で無くても、一品モノを作るにも、もってこいの製法です。

まず、ワックスモデルになるロウを削って欲しいデザインに仕上げていけばよい訳ですね。

どんな複雑な形でも、アンダーカットなんて気にしなくて良いですし、ロウは柔らかいので金属削るより楽だし、材料の無駄も無い。

デザイナーやクリエーターには願ったりかなったりじゃないですか!

もちろん今なら3D_CADでデザインして、3Dプリンターで専用のフィラメントを使えば、ワックスモデルができちゃいます。

自宅で”るつぼ”と”溶解炉”を備えて、鋳造するツワモノもいますよ。

ステンレスが緻密に鋳造できるから生きる!

ステンレスと言えば一般的に「錆びにくいことが特徴でしょ!」って思いますよね。

ということは、「水廻りに使うのが理想じゃん!」ってわけです。

蛇口であったり、その取っ手、ポンプ、はたまた船舶に用いられる器具なんてのもロストワックス鋳造の出番になります。

さらに、特徴に書いたように、面粗さが比較的きれいなので、手の触れるような箇所でも砂型鋳造のようにザラザラせずに、触り心地も良いわけですね。

また、鋼材並みに強固に仕上がるため、大きな圧力の加わる大型ポンプの構造体としても安心して使用できます。

軍需産業からの発展が平和の礎となった!

何のこっちゃ?と思われたでしょう。

ロストワックス鋳造が精密鋳造と呼ばれる所以ともいえる出来事があったのです。

第二次世界大戦末期に、米国軍の大型爆撃機B29のレシプロエンジンに酸素の薄い高高度で、効率よく酸素を送り込むために、空気を圧縮する過給機の開発が必須だったんです。

この過給機の心臓部である三次元形状した過給機動翼の製造法開発の中で生まれたのが現在のセラミック・シェル・モールド法と言われる製法です。

この製法が進化し、ジェットエンジンのタービンブレード製造でも採用されています。

こうして、みなさんが飛行機に乗って海外にも行けるようになったんですね。

機構部品でも大活躍!

ロストワックス鋳造法は、ダイカストのようにアルミか亜鉛しか鋳造できなかったり、砂型のように面粗さが粗くて細かな造形ができなかったり、そんな制約が少ないのもメリットです。

ですから、比較的薄肉にも湯流れが良く、複雑な形状も高精度で鋳造でき、なお且つ、鋼材レベルまで剛性があって鋳巣もできにくいロストワックス鋳造ならギヤやレバーなどの機構部品も得意分野なんです。

例えば、車のクラッチやセグメントギヤや各種製造機械のカムやラチェットなどがあります。

もちろん、駆動部材は摺動しますから異種材料で焼き付きなど防止したいものです。

ロストワックス鋳造ならあらゆる金属で鋳造できますから、その点も心配いりませんね。

最後に

いかがだったでしょうか。

私たちの身の回りにもたくさんのロストワックス鋳造法の製品が使われているのがお分かりになったのではないですか。

「これ、ロストワックス鋳造でできるかな?」とロストワックス鋳造法にご興味を持たれたあなた!

ぜひ一度、太陽パーツにご相談ください。

ロストワックス鋳造に限らず、お客様の要求される性能を最大限に発揮できる様々な製造法をご提案させていただきます。

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