特許製法のダイカスト鋳造へ工法変換し、コストダウンを実現! ダイカスト鋳造 コストダウンNavi

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アルミダイカストの価格・コストの決まり方|金型費・単価・ロットの目安

「今の部品をアルミダイカストに切り替えたら、いくらになるのか」「見積もりの金額が妥当か判断できない」。ダイカストの導入を検討するとき、多くの設計・購買担当者が持つ疑問です。

アルミダイカストの価格は、主に「金型費(初期費用)」と「製品単価(量産費用)」の2つで決まります。また、作る数量によって、他の工法と比べたときの有利・不利が大きく変わります。本コラムでは、アルミダイカストのコストの構造と、ロット数ごとの工法選びの目安を解説します。

アルミダイカストの価格を構成する2つの費用

アルミダイカストのトータルコストは、次の式で考えるとわかりやすくなります。

トータルコスト = 金型費 + 製品単価 × 生産数量

  • 金型費(イニシャルコスト):製品の形を作るための金型の製作費です。最初に一度だけかかります
  • 製品単価(ランニングコスト):材料費・鋳造費・仕上げ費・加工費など、1個あたりにかかる費用です

ダイカストは金型費が高い一方で、量産時の製品単価を低く抑えられる工法です。そのため、作る数量が多いほど1個あたりの金型費の負担が小さくなり、トータルコストで有利になります。

金型費を左右する要素

  • 製品サイズ:大きいほど金型も大きくなり、必要なダイカストマシンも大きくなります
  • 形状の複雑さ:アンダーカットのためのスライドコアや、深いリブ・細かい形状は、金型費を押し上げます
  • 取り数:1つの金型で何個作るかです。1つの金型で複数個を作ると、金型費は上がりますが、単価は下がります
  • 求める精度・外観品質:高い精度や外観品質が求められるほど、金型の加工・調整に手間がかかります
  • 金型寿命:想定する総生産数(ショット数)に応じて、金型の材料や表面処理の仕様が変わります

金型費を抑える形の工夫は、「ダイカストの設計ポイント|抜き勾配・アンダーカット・R・パーティングライン」で解説しています。

製品単価を左右する要素

  • 材料費:合金の種類と製品の重さで決まります。アルミダイカストではADC12が最も一般的です
  • 鋳造費:使うマシンの大きさ、1回の成形にかかる時間(サイクルタイム)、取り数によって変わります
  • 仕上げ費:バリ取りやショットブラストなどの工程の費用です
  • 二次加工費:切削やタップ加工など、鋳造したままでは対応できない部位の加工費です
  • 表面処理費:塗装・めっき・化成処理などの費用です
  • 検査・梱包費、不良率(歩留まり)

なかでも二次加工費は、製品単価の中で大きな割合を占めやすい項目です。公差を必要な部位だけに絞り、鋳造したまま使える部位を増やすことで、単価を下げられます。

詳しくは「アルミダイカストの寸法精度と公差」をご覧ください。

ロット数で変わる最適な工法(試算例)

同じ部品を、切削加工・砂型鋳造・ロストワックス・ダイカストで作った場合のコストを、数量別に比べた試算例です。条件は一例で、実際の金額は製品の形状・サイズ・材質によって大きく変わります。

試算の前提条件(1製品あたり)

  • 切削加工:型費 0円/単価 1,500円
  • 砂型鋳造:型費 20万円/単価 800円
  • ロストワックス:型費 35万円/単価 500円
  • 従来のダイカスト:金型費 100万円/単価 180円
  • ダイカストカセットシステム(当社特許製法):金型費 50万円/単価 300円

数量別のトータルコスト

  • 500個:切削 75万円/砂型 60万円/ロストワックス 60万円/カセットシステム 65万円/従来ダイカスト 109万円
  • 1,000個:切削 150万円/砂型 100万円/ロストワックス 85万円/カセットシステム 80万円/従来ダイカスト 118万円
  • 3,000個:切削 450万円/砂型 260万円/ロストワックス 185万円/カセットシステム 140万円/従来ダイカスト 154万円
  • 5,000個:切削 750万円/砂型 420万円/ロストワックス 285万円/カセットシステム 200万円/従来ダイカスト 190万円

この試算では、従来のダイカストが砂型鋳造より安くなるのは約1,300個から、ロストワックスより安くなるのは約2,000個からです。数百〜数千個のロットでは金型費の負担が大きく、従来のダイカストは割高になりやすいことがわかります。

金型費がネックになる場合の選択肢

「数量が増えてきたのでダイカストにしたいが、金型費が回収できない」。こうした場合、これまでは砂型鋳造やロストワックス、切削加工で作り続けることが多くありました。

太陽パーツの特許製法「ダイカストカセットシステム」は、金型のうち製品の形の部分(キャビティ)だけを入れ替えて鋳造する方式です。

  • 金型費を、従来のダイカストと比べて約50%削減
  • 段取り替えが短時間で済むため、1ロット50個からの生産に対応
  • 品質・金型寿命は従来のダイカストと同等

上の試算でも、カセットシステムは約600個で砂型鋳造より、約750個でロストワックスより安くなります。特に年間1,000〜4,000個程度の少量〜中量生産で、価格面の強みを発揮します。なお、他の工法の方が有利な場合に、カセットシステムを無理にご提案することはありません。

アルミダイカストのコストを下げるポイント

  • 設計段階で形を最適化する(スライドコアの削減、後加工の削減)
  • 公差を機能上必要な部位に限定し、二次加工を減らす
  • ビス止めや溶接で組み立てている複数の部品を、ダイカストで一体化する
  • 年間数量・ロットをまとめ、段取りの回数を減らす
  • 現在の工法・単価と比べて、工法を変えた場合の損益分岐点を確認する

コストダウンの具体的な考え方は「アルミダイカストにおけるコストダウンのポイント」、他の工法との比較は「アルミダイカストと他工法の違い・選び方」もあわせてご覧ください。

見積もり依頼のときに伝えたい情報

正確な見積もりを受け取るには、次の情報をそろえて依頼するのがおすすめです。

  • 図面(2D図面・3Dデータ)
  • 材質(指定がない場合は、使用環境や求める特性)
  • 年間数量と、1ロットあたりの数量
  • 求める精度、後加工の有無
  • 表面処理の有無と種類
  • 現在の工法と単価(工法変換を検討している場合)
  • 希望納期

太陽パーツは、ダイカストだけでなく、切削加工・砂型鋳造・ロストワックスなど複数の工法をよく知る立場から、ロット数に合った最適な工法とコストをご提案しています。今お使いの部品のコストダウンをご検討の方は、図面1枚からお気軽にご相談ください。

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