亜鉛ダイカストの特徴と素材について
みなさん、こんにちは。
今日は「亜鉛ダイカスト」についてお話ししようと思います。
ダイカストと言えばアルミばかりでは無いんですね。
亜鉛のダイカストも世の中にはたくさん使われています。
どういう所に使われているかですが、みなさんの身の回りにもたくさんあって
日頃から触れているんですよ。
代表的なのは、ドアの取っ手や蛇口レバー、車のサイドミラー支持部材、
シートベルトの巻取り部材、各種装飾品(メダルやトロフィー)などがあります。
どうですか、ふだんからお世話になっているモノばかりですよね。
では、なぜ亜鉛が使われるのか、その特徴をお伝えしましょう。
きっと、「あ~~~、なるほど!」と納得する事まちがいなしです。
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亜鉛材料の特徴
①何と言っても「重い」!(笑)
重くていいことなんかあるのか?と思われるでしょうが、
上で挙げた製品例を思い浮かべて下さい。
ドア取っ手が軽いと、、、、、、なんだか安っぽいんだよなぁ。。。
蛇口のレバーが軽いと、、、、、、水量調整がやりにくいんだよ!
勝ち取ったトロフィーが軽々、、、、、、うーん、なんだか価値ない。。。
どうですか?重い事にも価値はあるんです。
②金型の耐久性が良い
アルミダイカストでは700℃以上で溶融しないとアルミは溶けてくれません。
一方、亜鉛では400℃で溶融してくれるんですね。
そりゃー温度が低い方が金型の痛みは少ないというもの。
数十万ショットまで金型更新いらずです。
③生産性が高い
溶融温度が低い事で鋳造機ではホットチャンバーマシンを使用する事ができます。
つまり溶かした亜鉛を貯めておいて、次々と高圧射出鋳造できるわけですね。
④成形部品が高精度
鋳造温度が低い事で、熱収縮率が比較的小さくなります。
当然、複雑な形状でも精度必要箇所に影響を与えにくく、高精度な成形が
可能になるわけですね。 ありがたい!
⑤薄肉成形が可能
湯流れ性が良いためアルミダイカストに比べて、薄肉部への充填も可能な特性が有ります。
何mmまで湯流れします!というのは形状や面積にもよるので、定量的には明言し難いですが、
定性的にアルミダイカストの50%程度の薄肉にも対応できるのではないかと思います。
⑥衝撃に強い
アルミダイカストでよく使われるADC12の衝撃強さは81kJ/m^2
一方、亜鉛ダイカストによく使われるZDC2の衝撃強さは、なんと1200kJ/m^2です。
約15倍も衝撃には強いんですね。
また、振動を吸収しやすいという特徴も兼ね備えています。
引張強さや硬さはアルミダイカストとほぼ同等なので、
弱いわけではなく、”ねばい”という表現が当てはまるかな。
ですから、冒頭で挙げた製品例にある車などの振動の多い商品に選ばれるわけですね。
⑦白錆が発生する
これをご存じでない方が意外と多いんですが、亜鉛は水分と空気と反応して”塩基性炭酸亜鉛”が
表面にぶつぶつと現れます。これは”白錆”と呼ばれるものです。
鉄に現れる”赤錆”のように腐食を進行させるモノでは無いのですが、モコモコと盛り上がったり
見た目に触るのが嫌なくらいに汚く進行する事もあります。
ですから、鋳造後はクロメート処理など化成処理を行います。
これさえやっとけば大丈夫!
⑧メッキ性が良い
冒頭の製品例でも挙げたように、人の手が触れたり、トロフィーなど装飾性の重要な製品に多用されます。
その大きな特徴として、様々なメッキが施しやすく、その密着性も良いのです。
いかがでしたか?普段お世話になっている身の回りの製品にもたくさん使われる理由が
少しわかって貰えたかと思います。
亜鉛ダイカスト用の材料
ZDC2
一般的に亜鉛ダイカストと言えばこの亜鉛合金が多いかと思います。
流動性が良く、耐衝撃性なども優れた材料になります。
べリック
おしゃれな名前ですね。(笑)
この材料は非常に耐摩耗性が優れていて、耐焼付性も良いため、車のシートベルト巻取り部材や
モデルガンの銃身などにも使用されています。
機械系の機能部品を鋳造したい場合はべリックの選択はありと思います。
太陽パーツの亜鉛ダイカスト
太陽パーツでは、25t、40t、250tまでの鋳造が可能です。
製品で言うと、重量15kgもの部品を鋳造し、機械加工までワンストップでお届けできます。
また、抜き勾配も標準0.5°で鋳造しちゃいますよ。
このようなお悩みのあるお客様におすすめ
・薄肉成形必要だけど、どうしよう。。。
・プラスチックじゃ、ちと弱いんだよな。。。
・振動あるから、アルミじゃ割れちゃうんだよな。。。
・キレイにメッキしたいんだけどプラスチックじゃ安っぽいし。。。
なーんてお悩みのみなさま!ぜひ、太陽パーツにご相談ください!
最適な材料と工法でお客様のQCDご要望をかなえてみせます!
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