アルミダイカストと切削による二次加工
ダイカストの素材を実際に見て、触ってみたことはありますか? ダイカストの表面は、ロストワックスや鋳物といった他の鋳造品に比べて、意外とキレイに仕上がっているんですよ。
もし、ダイカスト素材のままで問題ない場合は、できるだけ加工をしない方が、製品コストをグッと抑えることができます。 弊社では、JIS規格(日本工業規格)に基づいて、製造・検査を行っていますので、ご安心ください。
ダイカスト素材の一般公差
弊社のダイカストは、JIS B0403 -CT6 鋳造品一寸公差方式で、ダイカスト素材の品質を保証しています。
10以下:±0.26
10を超え16以下:±0.27
16を超え25以下:±0.29
25を超え40以下:±0.32
40を超え63以下:±0,35
63を超え100以下:±0.39
100を超え160以下:±0.44
160を超え250以下:±0.50
250を超え400以下:±0.55
もし、この寸法で問題なければ、2次加工なしで対応できます。 過剰な品質を求めないことで、製品が安定しやすくなり、コスト面でもメリットがあるんですよ。
ダイカストの2次加工について
他の製品と取り付ける面や、ベアリングやブッシュを圧入する部分、平行度・同芯度・同軸度・直角度が重要な場合、あるいはH7公差やH9公差など、より高い精度が必要な場合は、ダイカスト素材に加工が必要になります。
その場合は、マシニングやNC旋盤、フライスなどを使って、ダイカストの2次加工を行います。 ダイカストの素材は1つ1つ形が違うので、専用の加工治具を作って加工する必要があるんです。 加工基準面の設定や加工代などを考慮して、図面通りの寸法になるように加工していきます。
ダイカストの素材にはバラつきがあるので、寸法を確保するために、現場の加工スタッフが加工治具を検討したり、加工の順番を考えたりと、工夫を凝らしているんですよ。
その他の加工について
ダイカストの2次加工以外にも、表面処理といった加工処理があります。 具体的には、アルマイト処理、メッキ処理、塗装、熱処理などがあります。
アルマイト処理:耐食性や耐摩耗性を上げるために施します。
メッキ処理:耐食性や装飾性を高めるために施します。
熱処理:強度、硬度、耐疲労性、耐食性を向上させたり、ひび割れによる破損を防ぐために施します。
どの処理が必要なのか、弊社の営業担当がメリットとデメリットをしっかり説明した上で、最適なご提案をさせていただきますので、ご安心ください。
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