Produced by 太陽パーツ株式会社

鋳物のイロハを学べる! お悩み解決型の専門情報サイト

技術情報・
技術コラム
column

砂型鋳造

砂型鋳造の型の種類|木型・鋳物砂・中子の組み合わせで決まるコストと対応形状

砂型鋳造(サンドキャスト、砂型鋳物とも呼ばれます)は、鋳物砂で作った鋳型に溶湯を流し込み、冷却後に鋳型を壊して製品を取り出す工法です。ひと口に「砂型」といっても、型は1種類ではありません。模型・砂・中子という3つの要素があり、その組み合わせによって型費、納期、対応できるサイズや形状が変わります。

この記事では、砂型鋳造の型の種類を整理し、数量・サイズ・形状から見た選び方を解説します。

砂型鋳造の「型」は3つの要素でできている

砂型鋳造は、次の流れで製品を作ります。

  1. 製品形状の模型を作る

  2. 模型のまわりに砂を詰めて砂型を作る

  3. 模型を抜き取って空洞を作る

  4. 上下の型を組み付け、必要に応じて中子をセットする

  5. 溶けた金属を流し込む(注湯)

  6. 型をばらして仕上げる

「型の種類」を考えるときは、①模型の材料、②鋳物砂の種類、③中子の種類の3つに分けると整理しやすくなります。

模型の種類|木型・金属型・樹脂型

模型の材料には、その用途や生産頻度により、木・金属・樹脂などが用いられます。

木型

木型は、金型に比べて安価で納期も早く、軽量なため取扱いも便利です。木型を用いる砂型鋳造は「木型鋳造」と呼ばれることもあります。ただし、砂型を作成するたびに摩耗していくため、比較的少量生産の製品に向いています。

金属型(アルミ型など)

木型よりも耐久性が高いため、製品の生涯必要数が多い場合に検討します。

樹脂型

木・金属と並ぶ模型材料のひとつとして用いられます。

鋳物砂の種類|生砂(生型)と自硬性砂(自硬性鋳型)

砂型に用いる鋳物砂は、大きく生砂と自硬性砂に分かれます。

比較項目

生砂

自硬性砂

固め方

水分だけで固まる

砂に樹脂と硬化剤を加えて混ぜ、自ずと固まる

造型スピード

速い

固まるまでに時間がかかる

型の強度

比較的弱い

生砂と比べかなり頑丈

向いている製品

造型スピードを重視する製品

大きなもの、複雑なもの

生砂は、山から採取した砂から型造りに適した良質な砂のみを使用します。水分だけで固まるため砂型の製作スピードは速い一方、型になった際の強度が比較的弱く、型を崩さないように木型を取り出す職人の技術が求められます。

自硬性砂は、砂に樹脂と硬化剤を加えて混ぜ合わせたものです。固まるのに時間がかかりますが、生砂と比べかなり頑丈に固まるため、大きなものや複雑なものに適しています。

中子の種類|中空形状をつくる砂の塊

中子(なかご)は、製品内部の複雑な形状や空洞を作るために鋳型の中へセットする砂の塊です。中子を置いた部分には金属が流れ込まないため、内部の入り組んだ空洞や凹凸など、金型では作れない複雑な形状を再現できます。

  • CO₂中子:水ガラスを混ぜた砂に炭酸ガスを吹き付けて硬化させます。

  • シェル中子:樹脂コーティングした砂を熱で硬化させます。

  • コールドボックス中子:アルミ砂型鋳造では、シェル中子とともに用いられます。

中子は、製品特性や生産数によって種類を使い分けます。なお、使用後の中子砂は種類ごとに分け、再生処理を施して再び中子作成に用いています。

鋳ぐるみ

型の中に部品を「置く」技術として、鋳ぐるみがあります。鋳物材質とは別材質の部品を鋳型内に置いて溶湯を流し込み、鋳物と一体化させる方法で、当社でも対応実績があります。

型の選び方|数量・サイズ・形状から考える

数量から考える

10個ほどの試作品や、数十~数百個の小ロット量産、ダイカスト量産前の試作には、低コストかつ短納期で製作できる木型が適しています。生涯必要数が多くなる場合は、耐久性の高いアルミ型も検討します。

サイズ・形状から考える

大きなものや複雑な形状には、頑丈に固まる自硬性砂が適しています。当社では、手のひらサイズから1,000mmの大物、重量150kg程度までの砂型鋳造に対応しています。

中空・一体化から考える

中空、薄肉、自由曲面、深溝などをもつ複雑形状部品は、中子を用いることで対応できます。もともと複数部品で構成されていた製品を一体化できないかも、あわせて検討したいポイントです。

まとめ|型の組み合わせは製品条件から逆算する

砂型鋳造の型は「模型 × 鋳物砂 × 中子」の組み合わせで決まり、最適解は製品の形状・数量・要求品質によって変わります。

Casting Naviを運営する太陽パーツでは、アルミ・鉄・ステンレスなど多様な材質の砂型鋳造に対応し、鋳造後の機械加工や表面処理までワンストップでお引き受けしています。「砂型鋳造が最適か分からない」という段階からのご相談も歓迎いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

プロに相談するclick!